SSDのスペーサー自作と原価計算
- 2018.01.29 Monday
- 18:43
『SSDのスペーサー』、って売ってますね。
厚み7mmのSSDを9.5mm用のケースに納める時に使うやつです。
ぱっと見、ただのプラスチックの板に両面テープ貼り付けただけで、
「なんで、あんなに高いんだろう」と思うのですよ。
発熱効率だとかが良いのであれば、
それなりに宣伝していたり、
パッケージにセールストークが書いてあったりしてもいいじゃないですか。
それが無いという事は、特別な素材でできているとは考えにくいのですよ。
そこで、 ものは試しに「DIY」できないか思案してみました。
まず、厚み約2.5mmの「何か」を見つけなくてはなりません。
その素材さえ見つかれば、あとは
大きさを合わせて切って、両面テープで貼り付けさえすればいいのですよ。
<素材探し>
- 真っ先に思いつくのは、プラスチックの板なのですが、
2.5mmの厚みのものが見つからないのですよ。
企業向けにオーダーメイドしているところはありましたけど、
コストが高くついてしまっては本末転倒なのですよ。
安く手に入りそうなものだと、1.2mmが精一杯。 - 次に思いつくのが、金属製の板です。
2.5mmの厚みもありそうでしたが、こちらはそれだけで
既成のスペーサーと同等か、それ以上の値段になってしまいますので
却下する事に。 - あと、思いつくのは、ゴム板ですね。
2.5mmの厚みもありそうですが、これは
排熱に問題が発生しそうな気がするので、やっぱり却下。 - 隙間テープや戸当たりテープの類なら、
2.5mmの厚みもあるし、両面テープも最初から付いているので
工程も楽そうなのですが、これもちょっと排熱に疑問が。
構造上、スポンジ状になっているので、完全に保温性があるのですよ。 - いっそ3Dプリント…、
いやいや考えるまでもなくコスト高になりますね。
機材が既にあるならともかく、
どこかで借りる方法か、
プリントを委託しなくてはならないのですから。 - ダンボール…、も一瞬頭をよぎりましたが、
考えるもなく排熱に問題がありそうなので却下。
そんな調子で散々思案し続けた結果、
考えはぐるっと一周して、元のところに戻りました。
- 1.2mmの厚みの板を二枚貼り合わせてみてはどうだろうか。
という事です。 そうすれば、合計で2.4mmになるのだから、
あと0.1mmは両面テープの厚みで調整できないか?
という考えに至りました。
<計算が上手く合わない>
まずは、手元にあるものから。
板厚 | × | 枚数 | = | 小計 | テープ厚 | × | 枚数 | = | 小計 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.2 | × | 2 | = | 2.4 | 0.125 | × | 2 | = | 0.25 | 2.65 | ||
1.2 | × | 2 | = | 2.4 | 0.100 | × | 2 | = | 0.20 | 2.60 | ||
1.2 | × | 2 | = | 2.4 | 0.090 | × | 2 | = | 0.18 | 2.58 |
うーむ…、上手くない。 一番近いもので、2.58mmである。
では、新しく買うとして、丁度良いものはないだろうかと探してみる。
ところが、
なかなかピタリとハマる組み合わせが見つからないんですね。
プラ版を2枚貼り合わせて、SSDに貼り付けるという事は、
両面テープも2枚入るわけですから、
そこを0.1mmにしたければ、厚み0.05mmのものが必要なわけです。
が、これが見つからない。
せめて、近似値にならないかと
色々と調べてみたのですが、
厚み0.09mmのものが精一杯みたいなのです。
<妥協して3枚に→計算ミスで大失敗>
仕方ないので、三枚下ろしならぬ、3枚重ねで妥協することにしました。
しかし、色々と計算しているうちに、
間違えて「ぴったり合う組み合わせを見つけた!」と
思い込んでしまったんですね。
間違えた組み合わせがこちら。
板厚 | × | 枚数 | = | 小計 | テープ厚 | × | 枚数 | = | 小計 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.75 | × | 2 | = | 1.5 | 0.125 | × | 4 | = | 0.5 | 2.5 | ||
0.50 | × | 1 | = | 0.5 |
そうなんですね。
両面テープは3枚だから合計で2.375mmしかないんですよ。
そして、最後まで気付かずに施工してしまうという。orz
失敗写真の数々。
もうね、原価計算どころじゃないですよ。
そのスペーサーを貼り付けたSSDを
ケースに組み込んで軽く振ってみて
「カタカタ」と隙間のある音がするので
もう一度分解し、厚みを測ってみたのですよ。
すると、9.1mmくらいしかないじゃありませんか。
ここで計算ミスに気付いたのですが、
何度計算しても、SSD込みで9.375mmになる筈。
今度こそ間違いないはずなのに0.275mm違うのですよ。
少々丸めたとしても、0.3mmほど違う。
しばらく考え込んでから、ふと思い立って、
というか思い出して、SSD自体の厚みを測ってみる。
あれ? (・A・)
6.7mmしかないじゃないか。
そうなんですねー。
この時まで、SSDの厚みが6.7mmしかないものがあるという事を
すっかり忘れていたのでした。orz
最初から全部なにもかも大失敗だったのです。
しばし悩むも、仕方ないので、
厚み0.2mmのシートをもう一枚、
厚み0.125mmの両面テープで貼り合わせ、
都合9.4mmにしてみて、ケースに組み直してみました。
軽く振ってみると音がしないので「イケたかな」と期待し、
こんどは少し強めに振ってみると…
音というほどの音ではないのですが、
僅かに重心がずれる感覚というか、
中で動いている感触があるんですね。
妥協的に「取り敢えずはコレでいいやあ」と
匙を投げてしまいましたとさ。
<計算し直し→「アルミだ!」>
で。
このままでは記事として内容がちょっと薄いので、
次回、やり直すことを前提に計算し直したものを元に、
原価計算までやっておこうと思ったのでありました。
…思ったのよ。一応。
思ったの!!
まず、根本的な間違い、SSD自体の厚みは6.7mmでした。
なので、9.5mmに対して、2.8mmのスペーサーが必要となります。
3枚や4枚貼り合わせると少なからずとも層になるので、
やはり、排熱的には疑問符がつきます。
色々と思案しているうちに、思い当たります。
- 丁度良い、アルミの板はないだろうか?
↓ - アルミテープの厚みは幾つくらいだろう?
↓ - 厚みさえ合えば、アルミの針金でもいいんじゃね?
↓ - そうだ!
太めのアルミの針金を骨にして、
アルミテープで厚みを調整したものを
貼り付ければいいじゃないか。
で、改めて調べてみると、
アルミの針金には、2.0mmと2.5mmのものがあるようだし、
アルミテープは厚み0.1mmのものがあるらしい、
という事がわかりました。
つまり、
太さ2.5mmの針金を二重枠にして骨組みとし、
厚み0.1mmのアルミテープを表から裏に掛けて貼り、
それを、厚み0.1mmの両面テープで貼れば、
2.5+0.1×2+0.1=2.8mm
丁度になるではないか。
仮に、太さ2.5mmのアルミの針金が手に入らなくても、
この方法なら、
アルミテープを巻く回数を増やせば簡単に調整ができるので、
骨組みにするアルミの針金は太さ2.0mmのものでも良いのである。
アルミなら排熱性も良いし。
しかも、両方とも百均に売っていそうなので、
コスト的にもかなり抑えられそうである。
うまくすれば、あと¥108〜¥216程度の出費で解決しそうであります。
という事で、次回に乞うご期待。 なんじゃソリャ、Σ(◉◇◉∪)汗
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